熱による線路のひずみや歪みは、気候変動の熱波でも起きうることが確認されている。想定外の気温の中、長時間太陽の日差しにさらされる線路は曲がってしまったり、変形してしまうこともあります。非破壊検査を行うと、見た目ではわからない線路のひずみを調査して見つけ、車両の脱線などを未然に防ぐことができます。線路は経年劣化と気温上昇が原因の金属の変形が重なることで、曲がってしまう。
これを防ぐためには、熱に強い金属を用いるか、変形しても元に戻る性質をもった素材を開発するしかありません。非破壊検査は線路のひずみを非接触の検査で調べて、短時間で調査をし、運行ダイヤの変更などの判断を早めることができます。太陽光による輻射熱の影響は、想定外の事態を及ぼしかねないので、インフラなどは定期的に非破壊検査を実施して、金属などの素材の質の変化を調べておくことが重要です。また線路がどのくらいの気温で曲がるのか調べるためには、アクティブサーモグラフィーを利用することができます。
外部から熱を伝導させて、気温上昇のために起きる変化を詳細にモニターすることで、どのような状況下で形を変えるのか知ることができます。金属などの素材は、従来の日本の気候ならば問題なく使用しつづけることが可能ですが、異常気象が常態化しつつある現在では、気候温暖化に合わせた素材でインフラを整備しなければなりません。非破壊検査は様々な方法で、インフラの整備に貢献します。