非破壊検査とは超音波や放射線、赤外線等最新の装置と技術を駆使して物を壊すことなくその内部の傷や欠陥、劣化の状況を調べる検査技術のことを言います。検査の対象物は鉄道や船舶等の各輸送機器からプラント、橋梁、ビル、発電所、貯蔵タンク、地下埋蔵物まで、多岐に及びます。最近では各地で多発する地震等の災害への対策として道路やトンネル、堤防等の土木構造物の検査も顕著になってきました。これらは全て設計から始まり材料を準備した後様々な工程を経て製造されます。
完成後は長いものであると数十年以上にわたって使用されます。しかしそのためには製造段階での異物混入や破損、経年劣化、金属疲労等による傷等を起因とする破損や事故、故障を起こさないようにする必要があります。とりわけプラントや発電所は安全性を維持しながら稼働し続けねばならないので、このようなトラブルを起こさぬよう、細心の注意を払わなければなりません。その際に行われるのが非破壊検査です。
検査は対象物の完成前の検査、使用中の定期点検、保守と、完成前から交換、廃棄までの全ての工程において行われます。このような厳重な検査を重ねていくことによって対象物の安全性が確認され、予防保全や有効活用に役立てられていきます。我々が健康でいるためにはお医者さんが必要です。それと同じように、我々の身の回りにあり、普段我々が利用する物全部が、いいつでも安全にかつ安心して利用できるような状態にしなければなりません。
それを可能にするのが非破壊検査です。